『TOKYO'S FINEST』ZEEBRA

鼻息荒いシマウマ

 エンターテイメントに徹した感じ。ヒップホップの歌詞のテーマといえば「俺、金、女」なわけですが、まあアメリカの黒人さんたちでいえばPVで上半身裸で女と踊ったり、そういう感覚を日本で体現していけるのは知名度やスキル、ルックスとかを考えたらジブラぐらいかなあと。というわけで、こういう方向性も悪くはないと思います。『つまんねえそんな人生生きてぇか ダイナミックにビッグに死にてぇか』とか歌ってた頃がちょっと懐かしくもありますが。
 シングルの『BIG BIG MONEY』やFIRE BALLによるレゲエなサビが癖になる『burnitup』は純粋にかっこいいのですが、個人的にはひたすらリリックの中でシャンパンをボトルごと頼んだり、とある曲で二人の女性シンガーを引き連れてみたり、とある曲では安室奈美恵とのろけてみたりと、アルバム全体からほとばしりまくるモテオーラを斜めに楽しんでました。斜めにしか見れないよちくしょったれ。